菊井鋏研究所

和歌山の理美容シザーメーカー、キクイシザースのブログです。毎週金曜、更新します。

ニッポンのハサミ職人、海を渡る!【序章】~準備編

和歌山で理美容ハサミを作っているキクイシザースです!

前回の記事で作務衣のシルクスクリーン加工を紹介しました。

www.kikuiscissors.net

ちょうど今、その作務衣を持って代表・菊井健一と工場長・辻内の2名がアメリカに出ています。

今回は

日本のハサミ職人、海を渡る!【序章】

ということで、アメリカ出張の目的と準備をお話をします。

 

ニッポンの技と心を伝えに行きます!

ハサミの販売や研ぎに携わる人たちが集まるコンベンションで、セミナー講師を務めるのが今回の目的のひとつです。

世界でも「日本のハサミは最高峰!」と認められています。

今回はひょんなきっかけで、我々キクイのハサミに込められた技と心をプレゼンする機会をいただきました。

これはキクイシザースだけでなく日本のものづくりをPRするチャンス!

どうせ行くなら最高の技術と職人の思いを伝えたい!

という事で、代表である僕がスライドを使ってスピーチを、ベテラン職人である工場長が簡単な実演をしようという事になりました。

なりました、が…

もちろん僕も工場長も英語はほとんど話せないし、職人にプレゼンテーションなんて、果たして務まるのか…?

 

さらに準備を始めてみると、海外で技術を伝えるという事には言葉以前の壁がある事に気付きました。

 

1.職人の勘を言語化する難しさ

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まずスピーチでは、僕たちのハサミや研ぎの要点を整理しよう、という方針で進めました。

が、共通の単語がないので、ウラオシやウラスキ、触点など用語の解説から始めないといけません・・・。

用語の意味を説明した上で、例えばじゃあどういうウラスキがいいのか、という話をするのですが、これがとても難しい!

そもそも、ハサミづくりは職人の勘で覚えていることが多い世界です。

この感覚や勘を言葉で(しかも英語で!)どう言い表そうか…

最終的には深いところまで切り込んだプレゼンが出来たと思いますが、果たして英語でうまく通じるのか…??

あと数日で本番なのですが、ドキドキしています。

 

2.全てが揃わない環境

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一方で工場長が中心で魅せる実演では、工場の設備を再現するわけにはいかない、という難しさがあります。

日本から持っていけるものも限られる状況の中で、何を伝えるべきか。

一番大切な事を伝えるために持っていくべきものは何か…?

吟味し尽くした結果、持っていくのはハンマーと角砥石くらいで、あとは向こうで調達する事にしました。

美容師さんがハサミとクシさえあれば世界中どこでも仕事が出来るように、我々もハンマーと砥石があれば何とでもなります!

 

そうこう言いながら、楽しんでいます

いろいろと難しい点も多く、セミナー会場ではとんでもない苦労をしそうな予感がしていますが…

コンベンションまであと数日、楽しんで最後の追い込み準備を進めています。

なんといっても、自分の仕事をアウトプットするというのは見つめ直すのには絶好の方法ですね。

特に英語となると必然的に簡単なボキャブラリーしか使えないので、いい意味でかえって単純化できたんじゃないかと思っています。

職人には普段こういう機会はまずないので、不安もいっぱいですがワクワクしています。

 

そして、今回の経験で思ったのですが…

カット講習される美容師さんってスゴいですね!!

まさに自分の技術のアウトプットですから、改めて本当に尊敬しました。

 

コンベンションに参加しようと思った理由とは?

僕たち自身、現段階で海外ビジネスはまだ初歩の段階で、昨年は中小機構という国の機関のプログラムを活用して、初めて市場調査にも行ってきました。

(このプログラムは有意義だったので、また別の記事で紹介します!)

ちょうど1年前にアメリカを見てきて感じたのは、ハサミを売るよりもまず先に、道具を大切にするという「心」を伝えなければいけない、という事。

その為にも、ハサミの売り手に僕たち日本人の技と心を理解してもらう必要がある、と感じました。

そんな思いを抱いていたなか、「コンベンションでスピーチをしてほしい」という話をいただき、引き受けることにしました。

アメリカの方たちと切磋琢磨し、有意義な意見交換をして帰って来れたらと思っています!

 

ちなみに、この記事はアメリカで書いてるのですが、他にもいろいろな経験が出来たので、その様子も後々記事にしますね。

では、頑張ってきます!